第9回  イメージングカフェ  レポート  


    【ご参考】第9回募集案内

 厳しい寒波の中、多くの皆さん(21名)にご参加いただき、2月3日(水) 18:30より恵比寿カルフールにて 2012年最初のイメージングカフェを開催致しました。今回はこれまでのイメージングカフェとは少し趣向を変え、イメージングを支えている技術の基礎を改めて学んでみようということで、レクチャー形式のイメージングカフェを企画致しました。

 講師には、色材研究の第一線でご活躍されている水口仁先生(横浜国立大学名誉教授・信州大学繊維学部特任教授)にお出でいただき、『色材の色調は何で決まるの?』というタイトルでご講演いただきました。

 始めに水口先生がこの研究分野に興味を持たれた背景のご紹介があり、フタロシアニン、ペリレン、ピロロピロールなど一般的な顔料を例に、それらの顔料が、一分子(溶液状態)では狭い吸収波長しか示さないにもかかわらず、固体状態では分子間相互作用により、様々な結晶構造をとることでブロードな吸収帯の発現や吸収係数の増大を示す、あるいは低分子なのに高い熱安定性を保持する理由等について分かり易く解説していただきました。

 前半では量子力学的な解析により、励起子状態の分子間相互作用が顔料の性能を左右すること、後半では分子の歪みや置換基効果による立体障害、あるいは熱処理条件などにより顔料がさまざま結晶構造をとること等を説明していただきました。また、ある顔料を例に、圧力をかけて結晶構造をアモルファス状態にした場合には、本来の色とは異なる色に変化することを実演していただきました。

 最後には、結晶構造解析をするための苦労話や、構造解析により製品開発時の理解とは性能発現の仕組みが異なることが後に分かったことなど、水口先生のこれまでの数多くの色材に関する研究や裏話をご紹介いただき、材料開発を進める上で、分子軌道計算や結晶構造解析など基礎的な解析による検証の大切さを改めて感じました。

(記・企画委員 森下 浩延(出光興産))

次回(第10回)は、3月2日(金)に開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。