| 第13回 イメージングカフェ レポート |
6月29日(金) 18:30より恵比寿カルフールにて第13回イメージングカフェを開催致しました。(参加者25名:委員、講師含む)
今回は、イメージング技術でデバイスを作成するプリンテッドエレクトロニクスを取り上げ、(独)産業技術総合研究所 フレキシブルエレクトロニクス研究センター 研究センター長の鎌田俊英様をお招きして、「今、プリンテッドエレクトロニクスで取り組むべき課題」というタイトルで講演をいただきました。
真空技術をプリント技術で置き換え、高速生産性、低設備投資、高材料利用率を追求するプリンテッドエレクトロニクスは既に特別なものではなく、“プリントエレクトロニクス”と呼ぶべき程に一般化してきているそうです。 しかし、プリント技術に潜む「すり合わせ技術」がいわゆるブラックボックスビジネスへの傾倒をもたらし、成長そして成功への道が明確でないという現状も指摘されました。 市場規模や多様性の点で大企業的取り組みと折り合いが難しいプリンテッドエレクトロニクスの分野で、材料・プロセス・装置・デバイスを一貫して開発可能な日本の技術力が今後どのように展開していくべきかついて、多角的な話を聞くことができました。
ディスプレイ、ヘルスケア、センサーネットワーク、エネルギー・照明の分野で、プリンテッドエレクトロニクスの適用が進められています。しかし、その体制は世界地域で異なり、一国で完結できない海外ではコンソーシアムを立ち上げ、オープンな環境で身近なものへ少しずつでも組み込もうとしています。 既存のプロセスを単に置き換えるのではなく、製品トータルとしてコストや性能を議論し、それに従って共通ルールを定め、ルールに応じた技術の組み合わせで自由度の高い設計製造を実現するアプローチの重要性を指摘されました。
また、より具体的な課題として、直接描画によるデジタルファブリケーション、大型定盤を必要としない装置、高速生産性のための低温プロセス等々、本学会が主体的に取り組むべきテーマも示していただきました。
技術及びビジネスの構造、日本と海外の取り組みの比較、将来に向けた横断的技術開発の必要性など、短い時間で幅広い内容と深い考察を話していただき、極めて有意義な時間となりました。また学会への期待も大きく、今後の取り組みへの責任の大きさも改めて認識しました。
記・企画委員 酒井真理(東京大学)
次回(第14回)は、8月3日(金)に開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。