第32回  イメージングカフェ  レポート  

2014年6月27日(金)18:30より、恵比寿カルフールにて第32回イメージングカフェを開催しました(参加者19名、講師・委員含む)。

今回は講師として、日本製紙株式会社 CNF事業推進室の河崎雅行様をお招きして、「セルロースナノファイバーの特長とその用途 〜バイオマス素材で環境負荷の少ない循環型社会を〜」というタイトルでご講演いただきました。

セルロースナノファイバー(以下、CNF)は、軽量高強度、高透明といった特性や再生可能資源という点で注目を集めている素材です。現在、多くの研究機関、企業がその用途開発を競っている、まさに旬な素材です。今回の講演では、
  1. 日本製紙の事業構造の方向性と木質バイオマスの利用
  2. 森林資源の活用と製紙業界の役割
  3. 木材セルロースの特長
  4. CNFの開発状況、製法、特長、用途
  5. CNFに関する国の将来ビジョン
等を解説いただき、今後の用途展開を議論しました。

ナノファイバーは、直径が1〜100nm、長さが直径の100倍以上(アスペクト比100以上)のファイバー状物質と定義されます。ナノファイバーの効果は、(1)超比表面積効果、(2)超微小サイズ効果、(3)超分子配向効果等でありこれらの特長を生かした製品が様々な産業分野で開発されています。セルロースは、地球上で最も生産量の多い再生可能な材料であり、そのセルロースを解繊してミクロフィブリル化したものがCNFです。
セルロースの解繊は、化学処理と機械解繊を組み合せるのが好ましく、TEMPO酸化と機械解繊を組み合せることで均一幅、高アスペクト比を有する完全ナノ分散のCNFが得られます。TEMPO触媒による酸化がセルロース繊維表面層に作用することで、この様な特長的なCNFが得られるとのことでした。

CNFの用途開発は、高ガスバリア性フィルムの開発、透明材料(表示体)の開発、コンポジット材(補強材)の開発、ナノ複合材(補強材)の開発、機能性添加剤(分散剤など)の開発、機能性フィルターの開発やエアロゲルの開発などが実用化を目指して進められています。
とはいえ、まだまだ新たな活用方法が出てきそうな素材です。実用化検討はまだ始まったばかりの状態ですので、実用化のアイデアがあれば、皆さんも参画されてはいかがでしょうか。

記・企画委員 大倉浩和(三菱製紙)


次回(第33回)は、7月25日(金)に開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。