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第36回 イメージングカフェ レポート |
2014年11月7日(金)18:30より、恵比寿カルフールにて第36回イメージングカフェを開催しました。参加者は20名(講師、委員含む)でした。
今回は、講師として株式会社コンフォートビジョン研究所・代表取締役社長の黒木義彦様をお招きして「リアリティ豊かな映像を目指して 〜視覚から感動へ 高フレームレートと微小視差映像の魅力〜」というタイトルで講演をいただきました。黒木様は、以前ソニーで"高画質化"の方向を見直した新コンセプトを実現したHFR Comfort-3D技術を開発されており、その後独立されました。
この技術は、人間の脳の処理能力に応じたフレームレート(240fps)とすることにより、動画ボケ、ジャーキネスの両方に関して問題を解消できること、さらに人間の眼は空間周波数(解像度)を検出する能力よりも視差(奥行き)を検出する感度の方が桁違いに大きいことから、左右の映像に大きな視差がなくとも十分に奥行き認識ができるという2つの人間の視覚特性を踏まえており、解像度だけでない"高画質化"の方向を見直した新コンセプトに基づくものです。
講演では、まず「踊るハート」やコントラスト順応、輝度の時間的変化が動きの印象をもたらすことなどを実際の映像で説明いただき、視覚の興味深さと大切さを実感しました。次に、臨場感とリアリティを得るためにディスプレイに要求される性能として8k×4kの画素数が必要なこと、最適なフレームレートを得るための実験方法と結果、実際にHFR 3Dカメラで映した映像を見せていただきました。さらに、フレームレートが人間の脳波に及ぼす影響、ホキ美術館の写実絵画を例にとった映像の移動方向と心理的効果、一部の女性には4色の色覚がある(一説には女性の50%が潜在的に有している)ことなど、生理学的な効果まで興味深いご説明をいただきました。普段映像技術にはあまり縁のない我々画像屋も刺激を受けて、講師を囲んだ懇親会まで議論は大いに盛り上がりました。
記・企画委員 堀田吉彦(リコー)
次回(第37回年末スペシャル)は、12月12日(金)に開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。