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第40回 イメージングカフェ レポート |
2015年4月17日(金) 18:30より恵比寿カルフールにて第40回イメージングカフェを開催いたしました。 (参加者25名:委員、講師含む)
今回は講師として、コニカミノルタ株式会社の朝武 敦様をお招きして、「産業用印刷市場を支えるUVインクの技術」というタイトルでご講演いただきました。
朝武様はコニカミノルタ株式会社において、カラー写真感光材料用色材の研究、染料熱転写用色材の研究・開発を経て、インクジェット用インクの開発に従事されています。現在は世界各地を飛び回りUVインクジェットの新規事業探索をすすめているとのことです。
講演の前半ではUVインクの化学的な基礎講義、後半ではUVインクジェットのトピックスと課題についてお話しいただきました。
【UVインクの化学】
UVインク中の8割以上が硬化剤であるモノマーで、光重合開始剤が反応の起点となってモノマーの重合反応が進む。その硬化メカニズムは、ラジカル重合反応とカチオン重合反応に大別される。光重合開始剤の吸収波長帯の特性や酸素や湿気による反応阻害特性、基材との密着性、臭気など、それぞれに特徴があり用途によって使い分けられている。従来印刷(オフセット、グラビアなど)のUV印刷インクに比べて、インクジェット用UVインクは粘度を低く設計しないといけないためより酸素阻害に敏感なことなど、材料設計の難しい点がいろいろある。【UVインクジェットのトピックス】
多様な基材にプリントできることから、屋外用大判ポスター、建材などに用途が拡大している。セラミックを基材とした大理石柄の床材、合板を基材とした高級内装板など、欧米、中国での需要が拡大している。
UVインクジェットを軟包装に利用するにあたり、食品パッケージでは化学物質の残留に対して厳しい規制がある。残留には、ロール紙を巻き取ったときの重なりから発生する転写と、プリント面から基材を抜けて裏面に染み出すマイグレーションがある。前者は、装置の改善で対応可能だが後者は材料レベルで対策が必要とのこと。インクジェット用UVインクは、低粘度モノマーの未硬化性分や光重合開始剤の分解生成物など低分子量の成分が残りやすく、パッケージ基材に浸透する可能性がある。この課題に応えるため、“Low migration”を特徴にするインクも開発され始めている。以上のような技術的なお話の合間に、実際に欧州で稼動しているUVインクジェットによる木目プリントや軟包装パッケージプリントの動画も披露していただき、UVインクジェットの今後に大きな期待を抱くことができた講演でした。
記・企画委員 石井 昭(富士ゼロックス)
次回(第41回)は、5月22日(金)に開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。