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第52回 イメージングカフェ レポート |
2016年6月24日(金)18時30分から東京工業大学(大岡山)蔵前会館にて第52回イメージングカフェを開催。「デジタル印刷技術・市場の将来を読む 〜drupa2016視察報告〜」と題して、企画委員会委員長の酒井 真理氏(東京大学大学院)にお話しいただきました。印刷産業の技術と市場を把握し、将来に向けた流れを読み取る貴重なイベントである国際印刷・メディア産業展「drupa2016」の視察報告ということで、講師含め67名と多数の参加者での開催となりました。
drupa2016の入場者は前回(drupa2012)より5万人余りの減少とのことでしたが、来場者における経営幹部比率やアジアからの来場者が増加傾向にあるとのことでした。なお、次回のdrupaは4年後の2020年6/23〜7/3(11日間)の予定です。
産業用IJ印刷機において、連帳機(Roll-to-roll機)では高速化・広幅化・高解像度化が進み、様々なハードメーカーが新規もしくは改良版を投入。新規の例として「Canon ColorStream 6000」、「hp Pagewide WebPress T490HD」、「SCREEN Truepress Jet520NX」等を、また、理想科学工業が発表した新規油性インクの「RISO T1」等もご紹介いただきました。
一方、枚葉機(Cut-sheet機)も今回多く発表され、「Heidelberg Primefire 106+L(富士フイルムとの共同開発)」、「Canon Vario Print i300」、「Komori Impremia NS40(Landaとの共同開発)」、「Konica Minolta KM-C」、「Xerox Brenva HD」等についても技術の特徴などをお話をいただきました。注目のLandaは、「Nanography W10、S10」を発表し、富士フイルムのSAMBAヘッドを採用したとのことでした。前回のdrupaより白筋は軽減されており画質は向上したものの、まだ満足できるレベルではないとのコメントでした。Landaと同様の転写方式(ドラム)でCanonが「Voyager」を発表。画質は良好であったとの興味深いお話もありました。
液体トナーの電子写真において、hpは今回最大の展示面積にて様々なIndigoを展示しており、なかでも「Indigo 12000」は新開発の高精細ライティングヘッドテクノロジーを採用して従来比2倍の1600dpiの解像度で、より高品質な印刷を実現しているとのことでした。新たな液体トナー機として、ミヤコシとの共同開発である「Ryobi-RMGT DP7(枚葉)」、「XEIKON TRILLIUM ONE(連帳)」についてもご紹介いただきました。
3Dプリンターについては、Agfa、Canon、hp、MASSIVit 3D、Memjet、Mimakiなど多くのメーカーからの発表があったとのことで、それぞれにおける特徴をご説明していただきました。
インクジェットヘッドについては、「EPSON PrecisionCore」、「富士フイルム SAMBA」、「Ricoh MH5220(薄膜ピエゾ)」、「SII Printek RC1536」、「Xaar 5601、1201 GS2p5(リコーとの協業)」などが発表されており、詳細にご説明いただきました。
インクの分野では、花王がグラビア印刷用とインクジェット用の水性顔料インクを発表し、さらにdrupa2016後には欧米のインクメーカーを買収したとのことでした。
最後に、展示会で配布されていた実際のプリントサンプルを沢山見せていただき、多くの出席者とサンプルの品質など活発な議論をすることが出来ました。デジタル印刷技術の現状および将来における展開について知ることができ、大変有意義な時間を過ごせました。
記・企画委員 名越 応昇(三菱製紙)
次回(第53回)は、7月29日(金)にサマースペシャルとして開催予定です。詳しくは開催案内をご覧ください。