第5回  イメージングカフェ関西   レポート  


    【ご参考】第5回募集案内

2017年10月27日(金) 15時00分より、大阪大学(吹田)E-square 3F にて第5回イメージングカフェ関西を開催しました。講師には、京都市産業技術研究所の向井 俊博様をお迎えし、「デジタル捺染の基本 〜 なぜ,今,デジタル捺染なのか? 〜」のタイトルでお話いただきました。参加者は34名(講師・委員含む)でした。

最初に講師の向井様とデジタル捺染のかかわりに関する話がありました。京都の伝統産業である友禅染では13mの布に対し、400枚もの版を使って染める場合があり、デジタルで無版になる利益は大きく、比較的早くからデジタル化が検討されていました。
ですが向井様は、デジタル捺染機が出始めたころは、印字速度も画質も不十分で使い物にならないと思っていたそうです。しかし隣接したエプソン京都デジタル捺染センターでMonnaLisa EVOのスピードと画質を見て、デジタル捺染が生産に使えると確信されたそうです。

続いて、デジタル・アナログに共通する、染色の原理、捺染の前処理としてプリント下地の作り方に関する説明があり、特にプリント下地が必ずしも安定した品質のものではないことが強調されました。

次にアナログ捺染の概要として各種捺染方法の説明があり、続いてデジタル捺染との比較、デジタルの利点とともに欠点も示されました。デジタルを含めた捺染方法はそれぞれ一長一短があり、どれかの方式に集約されることはないのでは、という見方を示されました。特にロットと面積当りコストは支配的で、例えば少量多品種で単価が高い振袖の58%がデジタル化されているとのことです。

また今後注目すべきデジタル捺染の方式として、省エネ省資源である昇華転写とダイレクト顔料が挙げられ、デジタルの問題点として、同等の機器を揃えてしまえばどこでも同じ製品が作れてしまう、産業の同質化が挙げられました。

2時間の講演で、非常にベーシックなところから、デジタル捺染のユーザー目線で長所と短所、展望を述べていただき、非常に充実した講演会となりました。

記・企画委員 廣島 進(京セラドキュメントソリューションズ株式会社)


次回(第6回)も企画予定です。決定次第、ご案内いたします。