| 講 師 | Abstract |
|
序論
内川 惠二
|
Title:画像の質感表現
質感とは物体表面から生じる視覚的な感覚の一つである。光沢、艶、テクスチャー、ざらつき感などが質感の代表的な特徴のように考えられるが、ここでは、色や明るさ、鮮明さなども含めて、実際の表面をリアリティを持って表現する特徴というようにその定義を拡げて考えたい。これまで、画像の表面再現技術としては、解像度と色再現技術が中心であり、光沢などの質感を扱う技術はほとんどなかった。これは画像技術がまだそこまで発展していなかったことが一因であろうが、もっと本質的には、光沢とは何か、といった質感を生む視覚特性が明らかになっていなかったからである。ここでは、視覚特性側から見た表面の質感について、画像による再現という視点から解説する。
|
|
電子写真
篠原 浩一郎
|
Title:電子写真による面質表現
水の中のような質感の再現には、画像に依存しない表面均一性が必要である。均一な表面性をもたらす要素を用紙内部に持たせるものとして、銀塩写真用RC紙やIJ用光沢用紙などが挙げられ、通常のオフセット印刷も用紙により表面光沢を制御している。一方外部から表面均一性を付与するものとして、電子写真及び印刷などのオーバーコートや白黒銀塩写真で用いられたフェロタイプなどがある。外部からの表面性付与技術の一つとして、冷却剥離技術を用いた定着装置MACSと新規用紙を開発した。MACSは2つの機能を持つ、即ち、熱と圧力により高い平滑性を取得する機能と冷却後剥離により高光沢性を取得する機能である。後者は新開発の高光沢ベルト表面の光沢性を写し取る事によりその機能を実現している。
|
|
インクジェット
片倉 孝浩
|
Title:インクジェット技術
インクジェットは、手軽に高画質な写真を印刷できる技術として、広く普及してきている。本講演では、インクジェットヘッド、メインク技術についての概要と進化、および最新テクノロジーについて解説する。ノズルメニスカスを精密に制御して極小サイズのインクを正確に吐出するインクジェットヘッド、印刷物の堅牢性に優れ印刷媒体の対応性に優れる顔料インクで銀塩写真に匹敵する高光沢を実現するマイクロカプセルインク。さらにこれらの技術をベースに発展させ、安定したグレーバランス・スムースな階調性を生み出すK3技術によって、プロフェッショナルの要求も満足する高画質を実現した。
|
|
平版印刷
工藤 芳明
|
課題:平版方式(印刷画像に関する表現法)
画像の複製技術の一つとして印刷技術がある。印刷再現のジョーンズの色調再現を基本とした再現管理法があり、その再現図に従った入力、処理、出力を実現した工程が出来上がっている。この工程はフィルムに記録された画像を入力し、CMYKの画像を作り、そのCMYK画像に対して、要求品質に合わせる階調・色修正処理を行い、グラビア印刷やオフセット印刷で画像を複製してきた。最近は、ディジタルカメラのRGB画像を修正する場合、色修正指示に対して減法混色CMYKのマスキング処理と加法混色のRGBとの対応が取り難いため、絵作りが難しい状況にある。今回、従来の画像処理と、最近の画像処理の違いを説明しながら、従来の得意先の要求に合わせるための絵作り法の一部を紹介する。
|
|
ディスプレイ
足達 克己
|
Title:テレビジョン用ディスプレイ
デジタル放送時代における大型テレビ分野の信号処理・駆動・デバイスから見た画質に対する技術概要を解説する。
(1)テレビ方式と送り手に含まれる情報、(2)共通的な信号処理機能、(3)CRT,PDP,有機EL,FEDの各デバイスごとに駆動を交えて解説する。
空間情報、階調情報、時間情報の切り口で各方式の原理概要、現状性能、今後の方向について述べる。
|
|
液晶ディスプレイ
冨沢 一成
|
一般的にディスプレイの基本性能としては、輝度、コントラスト、解像度、色再現範囲、階調特性、動画特性、視野角特性およびユニフォーミティなどが取り上げられている。その中で特に「質感表現」に重要とされる性能は、(1)解像度、(2)色再現範囲、(3)階調特性、(4)コントラストであろう。
本発表ではこれら(1)〜(4)の性能に着目し、各性能に対して現状の規格がどうなっているのかを紹介する。また、各性能に対し目標はどうあるべきか、そして近い将来に向けどのような動きがあるのかを紹介する。
|