ニューノーマル時代の画像技術の基礎と応用
【開催趣旨】
日本画像学会では、電子写真、インクジェットを始めとする各種ノンインパクトプリンティング技術、及びそれに関連する分野で活躍される技術者・研究者を対象とした技術講習会を毎年開催し、好評を博しております。本講習会は、画像技術の基礎の理解を深め、最新動向、将来展望に関する知見を得ることを目的としております。
一日目には、電子写真入門コースとして初心者の方を対象とした電子写真技術の入門講習を設け、基礎から分かり易く解説致します。
二日目には、電子写真応用コースとして電子写真技術の応用講習とマーケット動向の講習を設けます。
三日目には、インクジェット入門コースとして初心者の方を対象としたインクジェット技術の入門講習を設け基礎から分かりやすく解説のうえ、最後にQ&Aの時間を設け様々な質問にお答えします。
四日目には、インクジェット応用コースとしてインクジェット技術に関する各論およびサーマル記録技術についての講習を設けます。
五日目には、大変好評の「シミュレーション実演講習」として「オープンソースOpenFOAMを用いたシミュレーション実習」を開講致します。(ハイブリッド開催の予定ですが、変更となる場合があります)
若手技術者の成長の機会、あるいはベテラン技術者の関連技術の理解、整理等にお役立て下さい。
日 時 :
2023年7月3日(月)~7日(金)
形 態 :
集合セミナーとWebセミナーのハイブリッド開催
<集合セミナー:ユニコムプラザさがみはら(小田急線相模大野駅より徒歩2分)>
相模原市南区相模大野 3 丁目 3 番 2 号 bono 相模大野サウスモール 3 階
<Web セミナー:Zoom を用いた Web セミナー(Zoom ウェビナー)>
注)本セミナーでは録音・録画、および複数デバイスからの重複参加を固く禁じます。
対 象 :
プリンタ・複写機・その他イメージング関連分野従事の技術者・研究者
申込方法 :
Webによる参加者の事前登録を実施致します。
下記の申込みサイトから6月19日までに申し込んで下さい。
https://questant.jp/q/IFYR3KEA-87th-tutrial

参加費 :
入門+応用コース 会 員 25,000円
入門+応用コース 学 生 3,000円
入門+応用コース 非会員 34,600円+消費税3,460円 合計38,060円
応用コースのみ 会 員 20,000円
応用コースのみ 非会員 25,500円+消費税2,550円 合計28,050円
Sim実演講習 上記各コース参加費∔5,000円(非会員は+消費税500円)
※参加費には電子ファイルにて配布するテキストの代金を含みます。
会員(維持会員団体所属者、協賛学会員を含み)と学生は全て不課税です。
参加登録返信メールに添付の請求書に従って6月22日までにお支払い下さい。
● 集合セミナー参加の方へは、参加費振込確認後に参加証を送付いたします。 ご自身で印刷し当日受付に提示して下さい。
● Webセミナー参加の方へは、参加費振込確認後に参加URLを送付いたします。
◇ 期限までにお振込みが出来ない、別の支払方法をご希望の場合はWeb参加登録後、学会事務局にお問合せ下さい。
◇ 申し込み時に日本画像学会に入会すれば会員参加費で参加できます。
注:維持会員団体所属の方は、維持会員証1枚につき1名様が会員価格となります。
定 員 :
技術講習会:会場参加は先着50名となります。(リモート参加は定員なし)
Sim実演講習:技術講習会参加者の中で希望される方、先着20名となります。
(リモートと会場合わせて先着20名、うち会場参加は先着5名まで)
キャンセル:
キャンセルは、6月23日12時までに事務局へご連絡下さい。
以降のキャンセルは有償(参加費)と致します。
主催 :
一般社団法人日本画像学会
協賛(予定):
日本印刷学会, 日本写真学会, 画像電子学会
企画・運営:
日本画像学会第87回技術講習会実行委員会、シミュレーション技術部会
第87回日本画像学会技術講習会プログラム
ニューノーマル時代の画像技術の基礎と応用
1日目:7月3日(月) 9:20開場
9:40までに入場をお願いいたします <電子写真入門コース:入門講習>
時間 | 題 目 | 講 師 | 内 容 |
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9:45- 11:15 | 電子写真プロセス基礎技術入門 | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 稲葉 伸英 | 電子写真技術の歴史と各プロセスの基本原理を説明します。採用技術は時代により変化しており,コストや画質への影響も併せて解説します。 |
11:30- 12:30 | 電子写真現像プロセスの基礎 | ㈱リコー 藤原 香弘 | 電子写真現像プロセス技術の基礎から最新技術まで、わかりやすく解説します。 |
13:30- 14:30 | 電子写真用現像剤の基礎 | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 冨田 太輔 | 電子写真現像剤、トナーに関してその基礎から最新の動向までを解説します。 |
14:45- 15:45 | 電子写真感光体の基礎 | キヤノン㈱ 奥田 篤 | 電子写真感光体の基礎として、動作原理、感光体を構成する各層の役割と構成材料の関係性を分かりやすく説明します。 |
16:00- 17:00 | 電子写真における定着プロセスの基本と技術動向 | 東芝テック㈱ 古山 昇 | 電子写真定着プロセス技術の基礎と最新技術について解説します。 |
2日目:7月4日(火) 9:05開場
9:25までに入場をお願いいたします <電子写真応用コース:応用講習・マーケット動向講習>
時間 | 題 目 | 講 師 | 内 容 |
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9:30- 10:30 | 電子写真プロセスの画像安定化技術 | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 浜津 誠 | 電子写真プロセスの画質安定化技術について、センシング技術とともに解説します。 |
10:45- 12:15 | 画像技術マーケット動向 | 山﨑国際コンサルティング 山﨑 弘 | 電子写真やインクジェットなどの画像技術関連のマーケット動向についてコロナ問題の影響や地域性も含め解説します。さらに、近年いろいろと話題になっている、各種環境規制関係の動きと中国国家標準についても解説します。 |
13:00- 14:00 | 電子写真における画像処理技術 | 技術委員会画像処理部会元主査 松木 眞 | 出版予定の教科書「画像処理」をベースに電子写真方式複写機への画像処理技術の適用を中心に解説し、視覚特性を考慮した処理についても紹介します。 |
14:15- 15:45 | 視覚工学の基礎 | 神奈川工科大学/ 東京工業大学名誉教授 内川 惠二 | 画像の認識と理解のために必要な、眼球から大脳へ至る視覚情報の処理基盤である視覚系の構造と特性について講義します。 |
16:00- 17:00 | 電子写真プロセスにおけるMBD | 東芝テック㈱ 竹中 直 | 近年ハードウェア設計においても活用されるようになったMBDについて、その背景と考え方について解説します。また 、電子写真技術におけるMBDの各社発表事例を紹介し、機能を実現するにはどのような思考プロセスを実施すべきかを議論します。 |
3日目:7月5日(水) 9:05開場
9:25までに入場をお願いいたします <インクジェット入門コース:入門講習>
時間 | 題 目 | 講 師 | 内 容 |
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9:30- 11:00 | インクジェット技術概論:各種方式,今後の課題と対応 | 慶應義塾大学SFC研究所/inkcube.org 藤井 雅彦 | 各種インクジェット方式の分類と特徴を説明し、その特徴を活かした応用を紹介します。またインクジェット技術の現状と課題、課題に対する今後の取り組み、さらにはインクジェット技術の進化形態や方向性を説明します。 |
11:10- 12:10 | インクジェットシステム技術 | ブラザー工業㈱ 関口 恭裕 | インクジェットプリンターの構成要素、特に印刷を行う際に必要となる課題と対応する要素技術について説明します。 |
12:55- 13:55 | インクジェットヘッド技術 | セイコーエプソン㈱ 木村 里至 | インクジェットプリントヘッド技術の基礎(ピエゾ、サーマル、他)とその実例、及びトピックスについて紹介します。 |
14:05- 15:05 | インクジェットプリンターの画像形成技術 | ㈱リコー 平野 政德 | 日本画像学会発行「インクジェット」の内容に沿って、画像形成フローの各段階について、専門外の方でも理解できるよう解説を行います。 |
15:15- 16:15 | インクジェットインク技術 | コニカミノルタ㈱ 朝武 敦 | インクジェット記録に用いられる種々のインクに関する基礎技術について紹介します。 主に材料と画像形成プロセスの観点から技術の特徴を説明します。 |
16:25- 17:05 | インクジェットメディアの基礎技術 | 三菱製紙㈱ 名越 応昇 | インクジェットメディアの基礎的な技術について解説するとともに、最近のトピックス等も紹介します。 |
17:10- 17:45 | インクジェット全体Q&A | 全講師 | 6つの基礎講座の講師全員が会場に集まり、インクジェット技術に関する質問に答えます。基礎講座を通じた疑問だけでなく、基礎講座で取り上げた領域以外の質問でも構いません。技術講習会申し込み時に、質問を記載することもできます。 |
※インクジェット入門講習は日本画像学会発行の 「改訂インクジェット」に沿って講義を行います。
お持ちの方は当日参照していただくことをお勧めします。
4日目:7月6日(木) 9:05開場
9:25までに入場をお願いします <インクジェット応用コース:各論・サーマル記録技術講習>
時間 | 題 目 | 講 師 | 内 容 |
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9:30- 10:30 | 紫外線(UV)硬化型インク概論 | コニカミノルタ㈱ 朝武 敦 | 近年、サイネージから商業印刷、工業印刷等さまざまな用途にUVインクが活用されています。本講演ではUVインクの原理、特徴、応用範囲について解説します。 |
10:45- 11:55 | 3Dプリンター:現状と課題,社会における位置づけ | 慶應義塾大学SFC研究所/inkcube.org 藤井 雅彦 | 個人向け3Dプリンターのブームは去りましたが、産業向け(生産手段)には着実に活用が進んでいます。本講習では3Dプリンターの基礎知識と3Dプリンターの活用状況、そしてさらなる活用のための課題と対応策を紹介し、社会における役割を考えます。 |
13:15- 14:15 | 商業印刷向けインクジェット印刷機の課題と現状 | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 瀬戸 信二 | 商業印刷市場のデジタル化を牽引するインクジェット印刷機、その中で発生する課題や対応技術についてについて紹介します。 |
14:30- 15:30 | サーマルフォトプリンターの小型化とジッタ改善の取り組み | アルプスアルパイン㈱ 本木 善幸 | サ弊社サーマルフォトプリンターの開発の歴史の中から、小型メカニズム構造と量産性を考慮したジッタ改善設計の取り組みについて紹介します。 |
15:45- 17:15 | 加飾技術概論 | 東海大学 前田 秀一 | 加飾技術は、現場の経験に基づく技術と考えられがちだが、科学の視点からも捉えた上で加飾を概説する。 |
5日目:7月7日(金) 9:30開場
9:50までに入場をお願いします <シミュレーション実演講習>
オープンソースOpenFOAMを用いたシミュレーション実習 -インクジェット吐出シミュレーション-
時間 | 題 目 | 講 師 | 内 容 |
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10:00- 10:10 | イントロダクション | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 長谷部 恵 | 全体の進め方について説明します。 |
10:10- 10:40 | OpenFOAMとは | 京セラドキュメントソリューションズ㈱ 藤田 俊貴 | OpenFOAMの概要を説明します。 |
10:40- 12:00 | 実習1:毛細管シミュレーション(2次元) | ブラザー工業㈱ 石川 博幸 | OpenFOAMの自由表面ソルバー(interFOAM)を用いた簡単な課題を実習します。2次元毛細管現象を題材としOpenFOAMの基本的な計算手順に慣れて頂きます。 |
13:00- 14:30 | 実習2:毛細管シミュレーション(軸対象2次元) | 富士フイルムビジネスイノベーション㈱ 田村 和也 | 実習1の課題(2次元毛細管現象)を軸対称2次元に拡張します。この実習を通して、メッシュ作成方法や可視化ツール(paraView)の使い方をマスターします。 |
14:30- 17:00 | 実習3:インクジェット吐出シミュレーション | コニカミノルタ㈱ 加川 哲哉 | 実習2の課題をインクジェット解析に適用する方法を学びます。 |
※シミュレーション実演講習は状況に応じてWebセミナーのみの開催になる可能性があります。
日本画像学会 第87回技術講習会実行委員会
委員長 木崎 宏恵(三菱ケミカル)
副委員長 荻野 孝(富士フイルムビジネスイノベーション)
委員 稲葉 繁(富士フイルムビジネスイノベーション)、 大柴 知美(コニカミノルタ)、
小橋川 翔太(リコー)、 鈴木 健彦(キヤノン)、 萬道 律雄(王子ホールディングス)、
森田 圭介(セイコーエプソン)、 山﨑 弘(山﨑国際コンサルティング)、
吉田 稔(東芝テック)、 和田 光央(三菱ケミカル)