2023年度第2回ISJ技術研究会(通算第158回)

電子写真技術研究会

『環境負荷低減に貢献する電子写真技術・プリンティング事業』

 日本画像学会 電子写真技術部会では、電子写真やその周辺技術に関連する技術講演会を毎年開催し、好評を頂いております。近年、SDGsやESGへの関心が高まり、デジタル化が進む一方で、脱プラスチックによる紙素材への注目も集まり、プリンティング業界においてもより一層の環境負荷低減技術や印刷物の高付加価値化が期待されます。本年度は、『環境負荷低減に貢献する電子写真技術・プリンティング事業』と題しまして、環境負荷低減に対しての電子写真やプリンティングの可能性について、ディスカッションしたいと考えております。

■開催日時 2024年2月2日(金) 10:00~17:20(受付開始9:30~) 予定

■場所   ユニコムプラザさがみはら

      (小田急線相模大野駅より徒歩2分)

       相模原市南区相模大野 3 丁目 3 番 2 号 bono 相模大野サウスモール 3 階

         URL: https://unicom-plaza.jp/access/index.html

■開催方法 会場とオンライン(Zoom meeting)のハイブリッド開催

■対象    イメージング関連事業で、電子写真に関わる技術者の方。

       環境負荷低減技術に興味がある方

■参加費   会員、維持会員、協賛学会員 7,000円,非会員 10,000円,学生 2,000円

      非会員 11,000円(税込み)【内訳 参加費10,000円、消費税1,000円】

           (会員証、維持会員証を提示願います)

■プログラム

時間題目講演者所属
10:00-10:05実行委員長 挨拶
110:05-10:50複合機・プリンタから排出される超微粒子UFPによる
室内環境汚染とその防止技術
醒井 雅裕 様株式会社リコー
210:55-11:40使用済みトナーカートリッジの再生によるサーキュラー
エコノミーへの貢献
宮原 健輔 様ブラザー工業
株式会社
11:40-12:00オーサーズインタビュー(会場のみ)
12:00-13:00お昼休憩
313:00-13:45画像処理からできる環境対応
~感性の可視化による取り組み
峯岸 なつ子 様コニカミノルタ
株式会社
413:50-14:35コミュニケーションが変われば全てが変わる!?
デジタル印刷だからできるコミュニケーション変革と環境貢献
楠 貴大 様コニカミノルタ
株式会社
514:45‐15:30紙の利便性と環境負荷低減のアプローチ柴田 博仁 様群馬大学情報学部
615:35-16:20生成AI時代の情報と取得エネルギー平倉 浩治 様HiRAK
716:25-16:55パネルディスカッション
~プリンティングとSDGs~
全講師
16:55-17:00電子写真技術部会主査 挨拶
17:00-17:20オーサーズインタビュー(会場のみ)
                            講演アブストラクト
複合機・プリンタから排出される超微粒子UFPによる室内環境汚染とその抑制技術
 
醒井 雅裕 (株式会社テクノプロ)
 
【概要】
 複合機・プリンタから排出される100nm以下の超微粒子UFPによって,オフィス等の室内環境が汚染され,健康被害など人体に与える影響がこれまで以上に不安視されるようになってきた.これを受け,ブルーエンジェルの認定基準を厳格化する動きが活発化している.これらの背景のもと,超微粒子の発生による室内環境汚染を抑制する技術開発が各社で取り組まれている.さまざまな事例を通して,ウエルビーイングを実現する快適なオフィス空間をデザインする設計手法について考えてみる.
使用済みトナーカートリッジの再生によるサーキュラーエコノミーへの貢献
 
宮原 健輔 (ブラザー工業株式会社)
 
【概要】
ブラザーグループは、2004年に欧州でトナーカートリッジの再生事業を開始しました。
その後、日本、米国にもリサイクル拠点を展開することで資源循環に積極的に取り組んでいます。継続的に進化するプロセスは、再生を考慮した設計やゼロ廃棄の実現など、近年注目が集まるサーキュラーエコノミーの先駆けとなっています。
本発表では、実例を交えて弊社での取り組みや直面している課題について紹介します。
画像処理からできる環境対応~感性の可視化による取り組み
 
峯岸 なつ子 (コニカミノルタ株式会社)
 
【概要】
 印刷市場において、環境にやさしい経済活動を実現するために最も効果的な施策は、印刷量を減らすことであるが、印刷需要を完全に無くすことはできない。その中でも今回は、小売商品のパッケージ等の販促用印刷物を題材とし、グラフィックデザインの最適化によって環境負荷低減を目指す例を紹介する。これは、デザインの画像特徴を画像処理技術によって定量化し、販促効果の高さを推察できる情報を提供するもので、無駄な印刷の低減に貢献する。
コミュニケーションが変われば全てが変わる!?
デジタル印刷だからできるコミュニケーション変革と環境貢献
 
楠 貴大 (コニカミノルタ株式会社)
 
【概要】
コニカミノルタはデジタル印刷機メーカーとして、印刷物を通じた社会のコミュニケーションを支えてきました。しかし、未だに「印刷」は、画一的で一方通行な情報提供を大量一括生産で実現するものとして扱われています。この状況を、印刷業界での顧客を「“印刷会社”から“印刷利用者“」へ、顧客価値を「“印刷物の品質”から”1to1コミュニケーション”」へ変革し、印刷業界にインパクト与える成功事例を、少人数で、短期間で量産しました。これらで起こった変革と環境貢献についてお話します。
紙の利便性と環境負荷低減のアプローチ
 
柴田 博仁 (群馬大学 情報学部)
 
【概要】
紙を減らすことがエコになると考えている人が多いかもしれません。しかし、紙をなくして作業効率が落ちてしまったら、業務全体の環境負荷はかえって増加します。紙とデジタルを適切に使い分けることで、効率的で環境にやさしい働き方を探ってみたいと思います。
生成AI時代の情報と取得エネルギー
平倉浩治 (HiRAK)
 
【概要】
 四半世紀前より、的を正しく射たものかどうか疑問、懸念は残るが、必要情報はインターネット検索により手に入る時代になり、プリントメディアへの依存度は急速に下がり続けて現在に至っている。巨大ニューラルネットワーク上の大規模言語モデル(LLM)は、凡ゆる質問に対して、人の脳が紡ぎ出したものと見分けがつかない完璧な文章、小論文などを即座に自動生成し、驚愕の大発見として世界の注目を集めている。
 筆者は、2009年IS&T NIP25/DF2009国際会議にてプリントメデイア、電子メディア、一般オフィスなどのカーボンフットプリント(CFP)について報告したが、今後急進展すると予測される生成AIのCFPに着目し、従来の情報メディア活動なども含めて包括的に議論したい。

■主催 一般社団法人 日本画像学会

〒 164-8678 東京都中野区本町-9-5 東京工芸大学内

℡:03-3373-9576、Fax:03-3372-4414

URL: http://www.isj-image.org/demo/isjold/

■協賛 日本印刷学会、画像電子学会、日本写真学会

■企画運営  日本画像学会 技術委員会電子写真技術部会

■参加登録について

 下記のURLからお申し込みください。

・申し込み締め切り日: 2024 年 1月 26 日

・参加登録返信メールに添付している請求書に従って事前振り込みをお願いします。

・参加費を振り込まれた方に参加URL とテキストpdf を送付します。

  *1月 26 日までに参加費の振り込みがないか、振込をされた方の確認が出来ない場合、参加のた    

   のURL などのご連絡が出来なくなりますのでご注意ください。

   (別の支払方法をご希望の場合はWeb 参加登録後、学会事務局にお問合せ下さい)。