日本画像学会(top)]  >>  [ICJ2010]  >>  [Workshop] >>  Workshop 2
[ WS-2 ] ICJ2010ワークショップ 2
画像評価関係の標準化動向と新たなニーズ
Updates of Image Quality Standards and Recent Needs

ボーダーレス時代の画像評価基準とは(企画の概要)

デジタル化の進展により、従来、独立し明確に区分された領域であったオフィス画像機器、印刷、及び写真の境界がグレーとなり、またオーバーラップする時代が到来した。デジタル画像に関係する国際標準化についても同様な状況が発生しており、デジタル画像の統一的な評価測定の共通基盤作りが要望されている。本企画では、オフィス機器、印刷およびグラフィックテクノロジー、そして写真の画質評価に関連する標準化の最新動向を共有化し、今後の指針を見出すことを目的とする.

Staff(企画、進行)

企画者:伊藤 哲也 (コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社)
Planner: Tetsuya Itoh, Konica Minolta Business Technologies, Inc.
司会者:斎藤 恵 (キヤノン株式会社)
Facilitator: Satoshi Saito, Canon Inc.

Topics

発表1:SC28 オフィス機器における画像関連の国際標準化動向
伊藤 哲也,コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 開発本部 要素技術開発センター
Tetsuya Itoh, Elemental Technology R&D Center, Konica Minolta Business Technologies, Inc.

発表2:印刷分野の画質に係る標準化動向
卜部 仁,富士フイルム株式会社 知的財産本部工業標準化室
Hitoshi Urabe, Industrial Standards Office, Intellectual Property Div., FUJIFILM Corporation

発表3:写真プリントの画像評価に関する国際規格の動向
井出 収,富士ゼロックス株式会社 研究技術開発本部
Osamu Ide, Fuji Xerox Co., Ltd.

参加登録について

ワークショップの参加資格は日本画像学会員、または維持会員です。非会員の方の参加は事前または同時に入会申請していただくことで参加可能です。参加申込は事前参加登録をお願いいたします。フォームはICJ2010参加登録と共通です。「ICJ2010参加登録」の書式に従い、必要事項をe-mail本文にご記入の上、5月30日(日)までに下記メールアドレスへ送信してください。
宛先: event@isj-imaging.org
件名: ICJ2010参加登録
本文: 下記書式に従い、必要事項をご記入ください。

事前登録により定員に達し次第、申込の受付を締め切らせていただきますのでご了承ください。
下記テキストをメール本文にコピーしてご利用ください。
ICJ2010参加登録
参加イベント:WS-2
氏名:
勤務先・学校名:
資格:正会員/維持会員/学生/非会員
会員番号:
電話番号:
伝言等:
「参加イベント」、「資格」は該当するもののみを残してそれ以外は削除してください。
正会員・維持会員・学生会員の方は、会員番号(維持会員は維持会員証番号の枝番まで)をご記入ください。
維持会員証は1枚につき1名様でご使用ください。(維持会員証については、各社の日本画像学会連絡窓口ご担当者様にお問い合わせください)

発表概要

講 師題目&要約
伊藤 哲也
コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)開発本部 要素技術開発センター
「SC28 オフィス機器における画像関連の国際標準化動向」
1.オフィス分野の規格化活動
電子写真やインクジェットによるオフィス機器分野はISO/IEC JTC1/SC28が担当する。画像関連のISO/IEC 13660モノクロハードコピー画質測定規格は,米国政府印刷局(GPO)の提案により1994年に審議が始まり,2001年に制定された.本規格は唯一の体系的な画質属性測定規格であり,テストチャートを特に必要としない規格として注目された.しかし,画質属性の定義に留まり,測定方法,測定器の校正等の整備が十分ではなく,実際の運用面では課題が多い.SC28はこの問題を認識し,主観との相関性検証による画質パラメータの見直しと測定アルゴリズム開発など実用性を高める改定作業を進めている.
また,韓国提案によるモノクロプリンタの解像力測定法も同時並行で開発している.
2.最新の規格化状況
・ISO/IEC 24790 (ISO/IEC 13660の改定)
参加5ヶ国による画質属性検証実験にて画質パラメータの見直しと測定アルゴリズムの開発を行い,本年11月のDIS承認を目指している.
・ISO/IEC 29112モノクロプリンタの解像力測定法
単一の画質パラメータで解像力を測定することが難しく,複数のパラメータを採用することになり,用途も一般からエンジニアリング用途に変更された.検証段階として参加国によるラウンドロビンテストが予定されており,年末のDIS承認を目指している.
卜部 仁
富士フイルム株式会社 知的財産本部 工業標準室
「印刷分野の画質に係る標準化動向」
1.はじめに
昨年秋のISO/TC130(印刷分野)北京会議は,パラダイム転換を予感させる重要な契機であった.印刷分野の標準化範囲の拡張(デジタル印刷の要求仕様ISO 15311,カーボンフットプリント,ポストプレス)や版式毎の工程管理方法に代えてProcess Agnosticな方法論ISO 15339の採用などが新規に開始されることとなった.
2.ISO 15311とISO 15339
2008年のDRUPAはInkJet DRUPAと呼ばれ,InkJet方式の画質がオフセット印刷画質に近づきつつあり,TC130はデジタル印刷の要求仕様の標準開発を行うこととなった.日本には多数のデジタル印刷システムベンダーがあるので,日本印刷機械工業会内のTC130国内委員会内に,対応委員会を組織し,積極的な発言・貢献を行う予定である.
印刷版式毎の工程管理は,ISO 12647シリーズが標準である.新たな方法論であるProcess Agnosticは,版式に依存しない仕組みを目指す.新方式は,主として紙とインクが支配する色再現域の分類と,工程管理方法としての較正データの作成方法で構成される.
3.画質評価の今後の動向
上述した2つの標準化は,印刷用途へのデジタルペン先を組込む動向である.この動向は,印刷・オフィス機器の垣根を取去る動向でもあり,画質に係る各分野の標準の相互乗入れが求められる発端になると予想される.
井出 収
富士ゼロックス株式会社 研究技術開発本部
「写真プリントの画像評価に関する国際規格の動向」
1.写真分野の規格化活動
写真分野の国際標準化はISO TC42が受け持つ.かつては銀塩技術が写真市場を独占し,銀塩メーカー主導で多様な規格を発行した.画像評価技術の観点で写真を見ると,アルバムや資料としてアーカイブを担った歴史から画像耐久性に関する知見に富み,印刷やオフィス分野に対して一日の長がある.規格化はTC42/WG5が受け持ち,光や熱などに起因する色材の化学的耐性をTC3,擦れなどの物理的耐性をTG2が担う.これまでにTC42で仕上げた規格は銀塩固有課題の解決を目的とした.大幅改定は不要で,新規課題も少なかった.撮像のデジタル化や多様な印刷技術の台頭で市場は急変した.標準化もこの波を受け,新技術への対応が求められた.画像耐久性は色材や支持体等の材料に強く依存し,新技術分野の識者を加えた標準化活動が盛んになっている.
2.画像耐久性の規格化動向
現在TG3の規格として,暗所保存性(ISO 18936),耐オゾン性(ISO 18941),耐湿性 (ISO 18946)と屋外耐候性(ISO 18930)の試験法と試料準備方法(ISO 18944)がDISステージに移行し,屋内耐光性試験法(ISO 18937)はNP投票を開始した.TG2では,こぼれ耐性(ISO 18945),耐擦性(ISO 18947)などが新規課題として提案されつつある.これらの規格には加速試験を用いる.写真プリントの標準的使用条件を十分に考慮した曝露条件を選ぶことが重要である.
3.今後の展開
上述の規格の対象は写真プリントに限られる.これまでに蓄積した知見は,出力技術が重なる印刷やオフィスドキュメントに対しても効用があり,写真以外の分野の規格にも活用できると考えている.

会場へのアクセス


日本画像学会(top)]  >>  [ICJ2010]  >>  [Workshop] >>  Workshop 2