はじめに
「新しい価値を作ろう!」って言うのは簡単ですが、実際にやろうとするとすごく難しいんですよね。
たとえば、最近、本質的な「意味の飛躍」を持つ例として、音楽配信サービスが挙げられます。もともとはCDやダウンロード販売を置き換える手段と考えられていましたが、いまや「音楽は所有するものではなく、必要なときにアクセスするもの」という概念そのものを変えました。月額で聴き放題という仕組みにより、音楽の楽しみ方、アーティストとの関係性、そして音楽産業のビジネスモデル自体が根本から再定義されたのです。
特に、プリンティングやイメージング技術のように、しっかり理論立てて開発する分野では、「これまでの延長線上」での改良にとどまりがちです。今ある技術を少しずつ改善することはできても、まったく新しい世界を切り開くのは容易ではありません。
では、その先に進むにはどうすればいいのでしょうか?
答えは、「意味の飛躍」を起こすことです!単なる技術的な進歩ではなく、「そもそも私たちは何を目指しているのか?」という根本から見直すことがカギになります。
意味の飛躍を生み出す組織文化とは?
では、「意味の飛躍」を生み出すために必要な組織文化とは何でしょうか?
それは、「異端」を歓迎する文化です!
専門家だけが集まると、どうしても思考のパターンが固定しがちです。しかし、異なるバックグラウンドや視点を持つ人が加わることで、思いもよらない角度から問いが生まれます。
たとえば、工学系の技術者チームにアートやファッション分野の専門家が加わったら?あるいは、開発初期からマーケティングやUX(ユーザー体験)デザインのプロが関わったら?こうした異分野の交差点で、まったく新しい可能性が広がっていきます。
- 「それ、本当にそんなやり方でいいの?」
- 「別の分野では、もっと簡単にやってるよ?」
- 「もっと面白いやり方、探せるんじゃない?」
- 「前例がないけど、チャレンジしてみない?」
こんな言葉にハッとさせられること、ありますよね。これこそが、「意味の飛躍」の起点なのです。
たとえばGoogleは、「20%ルール」と呼ばれる制度を導入しました。社員は上司の指示に従うだけでなく、自分が価値があると信じるプロジェクトに勤務時間の20%を自由に使うことができたのです。この自主性を尊重する異端的な仕組みが、GmailやGoogleマップといった世界を変える革新的なサービスを生み出しました。
異端を受け入れ、信じたからこそ、真のイノベーションが育ったのです。
でも、異端は簡単には受け入れられない
とはいえ、現実には外部者や異端者からの意見を拒否してしまう組織も多いのが事実です。
- 「素人が口を出すな」
- 「うちの業界では通用しない」
- 「前例がないからリスクが高い」
そんな空気があると、せっかくの新しいアイデアも芽を摘まれてしまいます。
異端なアイデアを拒むのは簡単。でも、それでは未来を切り開くことはできません。
だからこそ、「違和感を歓迎する」、「まず耳を傾ける」文化を持つことが、これからの組織には不可欠なのです。
ここで考えてみてください
- あなたの周りには、異端を歓迎する空気がありますか?
- あなた自身、「意味の飛躍」を本気で起こそうとしていますか?
- 新しい視点を受け入れる勇気、持っていますか?
もし今すぐ大きな変革は難しくても、小さな違和感に耳を傾けることから始めてみてはいかがでしょうか?
おわりに
イメージング技術の世界でも、異端を抱きしめる勇気を持った者だけが、未来を描くことができます。
すでにあるものを「改良」するだけで満足するのではなく、根本から意味を問い直すこと。それこそが、次の大きなブレイクスルーを生むのです。
さて、あなたは「異端の力」を信じられますか?
そして、自ら異端になる勇気を持てますか?
異端と言われるとドキッとします。私もどちらかというと異端だったかもしれません(隠れ異端?)。異端側からの視点いえば、異端である自分を組織にどう受け入れて貰えるか、に心砕いていた気がします。多分人間誰しも異端的成分は持ち合わせているのではないでしょうか。自分が無意識に「正統」であると思い込んでいるから「異端が」という発想に至るのであって、誰もが自分は異端であるという意識でお互いを受け入れる努力をする組織が理想かもしれません。今風に言えば「多様性」ですね。
そうですね、確かに「多様性」ですね。
最近、台湾のオードリー・タンさんらが、出版された本では、似た意味の言葉で「Plurality(多元性)」という言葉も使われていますね。僕もこの本で知ったのですが、Pluralityの方が、概念的には近い気がします。
『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』(オードリー・タン (著), E・グレン・ワイル (著), 山形浩生 (翻訳), ⿻ Community (その他))
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なるほど、白黒はっきりさせないのが日本の欠点だと思い込んでましたが、それこそが世界の分断を救うのかも知れないとは、思ってもみませんでした。既成概念おそるべし。