2024年視覚と画像の基礎講座 第3回(空間情報)
2024年度の視覚と画像の基礎講座第3回が11月28日(木)にZoomオンラインにて開催され,計26名の方が参加されました.本講座は毎回一つのトピックについて視覚科学研究の世界的トップランナーと画像工学の実践的エキスパートを招いてそれぞれの視座からの講義を行っていただくことにより,視覚科学の初学者は自身の研究分野の基礎とその画像工学的応用について学べる一方,画像工学の初学者は自身の研究開発分野の基礎とその基盤をなす視覚科学について学べるということを特色とした講座になっており, 午前は東京工業大学の金子寛彦教授による視覚科学サブトピック「空間知覚」, 午後は(株)リコーの岸由美子氏による画像工学サブトピック「画質」の講義が行なわれました.
午前の金子先生の講義では眼球光学系や網膜の受光器のメカニズムなど眼光学の基礎からはじまり,様々なパターン知覚と奥行き知覚の成立過程とその特徴についてわかりやすく段階を追ってお話しいただきました.特に,空間の幾何的な情報と知貨される空間は異なっていて,感覚(視覚空間)は脳内で作られるという重要なメッセージが強調されました.午後の岸氏の講義では,画像という空間情報から我々が知覚する四つの基本的な画質の要因とその評価方法,およびこれらを基にした総合画質評価, さらには画質評価に関する因際標準化動向までに関する実践的なものでした.人間の空間知覚は,人間が画像を見たときに感じる画質に密接に関連してその判断に大きな影響を与える人間の機能ですので, この2つの講義を連続して受講することによって,視覚科学と画像工学それぞれの初学者の方の理解がより進んだのではないでしょうか.
この報告が皆様のお手元に届くころには本年度の視覚と画像の基礎講座はすべて終了していると思いますが,来年度もほほ同様に開催される予定ですので,各回について知りたい方は以下のリンク先をご参照ください.
https://www.imaging-society-japan.org/www/jp/event_menu/vision_course/2024_vision_course/