2025年度第1回ISJ技術研究会(通算第163回)

トナー技術研究会
『トナーの環境規制と環境配慮技術動向』

 

 世の中の環境意識の高まりを受けて、各国で循環型社会を形成するためのグリーン購入法などの法整備が進んでいます。そのため、電子写真技術を用いた複合機やプリンタの商品力として、画質・印刷速度という従来性能と比較して、環境性能の重要性が増加している。このトレンドに対して、トナー開発者は低温定着とトナー消費量低減によって環境性能を大きく向上させてきました。しかし、低温定着性とトナー消費量低減は他の性能との背反関係による制約のため、性能向上が小幅になる段階になっています。
 そこで、今回のトナー技術研究会では環境技術の知見を深めることを目的として、最近の環境規制動向と、環境性能を向上させる新たな切り口となりうる環境配慮技術に関する講演を集めた研究会としました。 研究会の形式は,会場とオンラインの併用によるハイブリッド方式で行います。また、会場のみとはなりますが、全ての講演者とのフリー討論会を設定し,講演の聴講だけではなくより深い議論が行える研究会の形式としています.是非ご参加の方、宜しくお願いいたします。

 
□ 開催日時: 

 
2025年5月16日(金) 13:00 ~16:40
(受付開始時間12:30、サイト入場開始時間 12:50)

□ 開催形態:

会場とオンライン(Zoom)のハイブリッド開催

□ 会場:

日本印刷会館 日本印刷会館201会議室

東京都中央区新富1-16-8  電話:03-3551-5011
有楽町線「新富町」駅 から徒歩2分/日比谷線「築地」または
「八丁堀」駅から徒歩4分

□ 主催: 

一般社団法人日本画像学会

□ 企画・

 運営:

一般社団法人日本画像学会 技術委員会 トナー技術部会

□ 協賛:

日本印刷学会、日本写真学会、画像電子学会

□ 参加費: 

会員 7,000円(不課税)、非会員 11,000円(税込み)、学生 2,000円(不課税)
(ダウンロードpdf予稿集含む)
*会員:日本画像学会、協賛学会(日本印刷学会、日本写真学会、画像電子学会) 

□ 参加申込:

下記の日本画像学会技術研究会の参加申し込みサイトから事前に申し込みをお願い致します。
また、QRコードからも申し込み可能です。
https://questant.jp/q/ISJ_163th_toner_TEC

□ 参加申込
 締切: 

2025年5月9日(金)7:00

参加登録返信メールに添付している請求書に従って事前振込みをお願いします。
請求書に記載の期日までにお振込みください。お振込み期日の変更を希望の
場合は、主催事務局にメールでお問い合わせください。


プログラム (最新情報は学会ウェブサイトをご確認ください。)
 
■講演 (13:00 – 16:40)

13:00-13:15開会の挨拶
トナーの環境性能に関して環境配慮技術動向を紹介する。
トナー技術部会
13:15-14:05トナーに関連する環境規制動向
トナーは各種化学物質から構成されており、さらに数μm程度の微粒子であることから、粉体として体内に吸入されるおそれがある。このため、使用時の健康影響や廃棄処理の際の安全性等に配慮する設計としなくてはならない。各種材料の健康影響についてはいろいろな機関で検討されており、その結果如何でトナーに対する規制が強化されることになる。一方、法規制ではないが、消費者への情報提供となる環境ラベルもその基準が厳しくなってきている。
ここでは環境規制に関する最新の動向として、各種材料への規制について解説するとともに、販売として重要な位置づけである環境ラベルの意義及び代表的な環境ラベルについて解説する。さらに、環境ラベルの位置づけとして、入札などの調達条件にどのように影響するか、その重要性についても触れる。
山﨑国際コンサルティング山﨑 弘
14:05-14:55ケミカルリサイクル
近年の廃プラスチックによる環境汚染への社会的関心の高まりから、プラスチックのリサイクル技術に関する研究が注目されている。ポリエチレンテレフタレート (PET) は、食品用ボトルに代表される汎用樹脂の一種であるが、最も生産量の多い化学繊維であるポリエステル繊維の原料としても多く流通している。我々は、ポリエステル混紡繊維等のマテリアルリサイクル困難な材料のリサイクル法として、低温での解重合を鍵とするケミカルリサイクル技術の開発を進めている。本講演ではその最近の研究成果を報告する。
産業技術総合研究所田中 真司
14:55-15:05–10分休憩–
15:05-15:55バイオマス素材としてのオレオケミカルの展開
オレオケミカルとは、動植物油から派生する様々な化学製品のことを指す。近年、化学工業においても、持続可能な社会つくりに向けた各種取り組みが実施されており、その中で、オレオケミカルはカーボンニュートラルを志向するバイオマス素材として注目を集めている。
 本発表では、電子写真印刷分野において、トナーの構成材料として利用されている脂肪酸エステルワックス、金属石鹸を中心に、特色あるオレオケミカルについて紹介する。
日油株式会社森重 貴裕
15:55-16:00閉会の挨拶
16:00-16:40講演者とのフリー討論会 (現地のみ)

<講演プログラム、講演タイトル、および講演者は、都合により変更する場合があります。>

 

一般社団法人 日本画像学会 The Imaging Society of Japan, ISJ
〒164-8678 東京都中野区本町2-9-5 東京工芸大学内
Tel:03-3373-9576, Fax:03-3372-4414
http//www.isj-imagingorg/isj.html