複写機遺産第16号

キヤノン NP-8500

世界初のNPリテンション方式を採用した超高速PPC
The World’s First NP-Retention High-Speed Plain Paper Copier
 

発売年 :1978年
方 式 :NPリテンション方式
複写速度:77枚/分  (A4)
所在地 :茨城県取手市 キヤノン株式会社
取手事業所ショールーム

【学会誌へのリンク】
 65 巻 4 号 掲載予定 (2026)
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/isj/-char/ja

1978年12月,キヤノンは世界初のNPリテンション方式を採用した1分間に77枚のコピーができる国産初の超高速PPCとなるNP-8500を発売した.

1分当たりのコピー枚数で機能を分類することが技術的に妥当とされる中で,これまで米国勢が圧倒的に強く,ゼロックス社は120枚/分の高速化を達成していた.一方,国内メーカーは普及機サイズでの競争が中心であり,キヤノンにおいてもNP-L7の30枚/分程度にとどまっていた。その中でキヤノンは、1978年にNP-8500を、さらに1981年には後継機NP-8500 SUPERを発売し,当時の世界最高速である135枚/分を達成した。

キヤノン独自のNP方式で形成される静電潜像は,絶縁層上に形成されるために,長時間保持し続けることが可能である.このメモリー機能を活かし,同一原稿から多数枚のコピーをする場合には, 「帯電-露光」のプロセスを省略することができる世界で初めてのリテンションシステムとして適用した.

本システムでは,電鋳法で製造された250メッシュ(穴の間隔が約0.1mm)のニッケル基板上にCdS樹脂分散層と絶縁層を塗布したスクリーンドラムにNP方式同様の静電潜像を形成する.ついでスクリーンドラム内のコロナ放電器より発生されるイオンをスクリーンドラムの潜像に対応して穴から通過させることで,絶縁ドラム上に原稿像に対応した静電潜像を形成する.

NP-8500 SUPERはNP-8500と装置構成を同じくし,一部部品の変更のみで135枚/分の複写速度を実現した.
 


 
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